機関投資家の投資手法 - リスクパリティ戦略(1)

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機関投資家の投資手法 - リスクパリティ戦略 – (1)
投資を始めてみて「機関投資家」という言葉を聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
機関投資家というのは、保険会社や銀行のような大量の資金を使って運用を行う投資家のことを指します。
彼らは、金融市場に与える影響も非常に大きいため、機関投資家の動きを理解しておくことは個人投資家にとって非常に重要なことです。
そこで、こちらでは機関投資家の投資手法について簡単に紹介していきます。
その手法を理解することは個人投資においても重要ですので、参考にしてみてください。

機関投資家の投資手法とは

機関投資家は、株式だけではなく、債券や社債、不動産などなど様々な資産に投資を行っています。
それぞれに専門の部があって投資を行っている感じです。債券投資部とか株式投資部のような名称の部署です。
そして、それら運用部門全体を統括する運用企画部というような部署が「リスクパリティ戦略」をもとに、資金配分を決定していくというのが機関投資家のオーソドックスな投資手法です。
この前提をもとに、リスクパリティ戦略というのはどういう戦略なのかということについて説明していきます。

リスクパリティ戦略とは

この「リスクパリティ戦略」は米国の著名投資家であるブリッジウォーター・アソシエーツ(Bridgewater Associates)のレイ・ダリオ(Ray Dalio)氏が普及させた戦略として、国際的に活用されている戦略です。
この戦略は、機関投資家が投資を行っている別々の資産(株式、債券、社債、不動産など)のリスク量を均等に配分する投資手法のことを指します。
例えば、A生命という機関投資家が6億円で株式と債券に投資をしているとします。
株式のリスク量は100、債券のリスク量は20だとすると以下の式の通りに資金配分をすることでリスク量を均等にすることが可能になります。
株式の運用リスク:100×1(億円)=100(株式のリスク量)
債券の運用リスク:20×5(億円)=100(債券のリスク量)
上の式から分かるように、株式に1億円、債券に5億円を配分することで二つの資産のリスク量を同じにすることができます。
つまり、自分たちが保有する資産のリスク量を均等に配分することこそがリスクパリティ戦略ということです。
実際には機関投資家は複数の資産に投資を行っているため、ここまで単純に計算することは難しいですが、イメージとしては上で説明したものを想像してもらえれば問題ないです。

機関投資家はなぜリスクパリティ戦略を使うのか

機関投資家がリスクパリティ戦略を好む理由として三つあげられます。

・安定的なリターンを得ることを期待できるから。
・過度なリスクを背負いたくないから。
・上司、顧客に説明しやすいから。

それぞれの理由について説明していきます。

安定的なリターンを得ることを期待できるから

リスクパリティ戦略というのは、過去の推移を見ると安定的なリターンを得ることが確認できます。
理由は簡単で、上の例で示した通り変動リスクの小さい債券の保有割合が増加することが安定的なリターンを生み出す源泉になるからです。
機関投資家の多くは年間で数%の利益を出すということが求められています。
つまり、爆発的なリターンを求めているのではなく、安定的なリターンを稼ぐことを目標としているということです。
そのため、安定的なリターンを得ることが期待されるリスクパリティ戦略が機関投資家に好まれるということになります。

過度なリスクを背負いたくないから

機関投資家の多くは顧客のお金を預かって運用しています。
お客様のお金を過度なリスクに晒(さら)してお金を減らすということは避けたい、そのため、高いプライオリティがおかれているのは、なるべくリスクを避けたいというということです。

リスクパリティ戦略は、各資産に均等にリスクを配分するため、一つの資産にリスクが集中するという事態を避けることが可能です。
そのため、リスクをなるべく背負いたくない機関投資家に好まれています。

上司、顧客に説明しやすいから

これは非常にサラリーマン的な理由ですが、結構当てはまっていると思っています。
今まで説明してきたように、「リスクをなるべく背負わず、安定的なリターンを稼ぐ」ということが機関投資家の目標です。
そのため、リスクを均等に配分してリスク量を抑えながら安定的なリターンを稼ぐというリスクパリティ戦略というのは、上司・顧客に説明するときにとても有用なものになります。
機関投資家も結局は、サラリーマンに過ぎず、上司・顧客に納得してもらえる戦略をとりたくなるのは当然のことと言えます。

ここまで、機関投資家の代表的な投資手法であるリスクパリティ戦略の概要や、なぜリスクパリティ戦略が、いかに機関投資家に好まれているのかを説明してきました。

続いては、リスクパリティ戦略のデメリットや、コロナショック時にはどういった行動が見られたのか、個人投資家でもリスクパリティ戦略を活かせる方法についてお話しましょう。

(2)につづく。

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