デジタルマーケティング手法9選とケーススタディ

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デジタルマーケティング手法9選とケーススタディ

デジタルマーケティング手法9選とケーススタディを解説

デジタルマーケティングの手法は幅広く、何から手をつければよいか分からないマーケターも多いのはないでしょうか。

この記事ではデジタルマーケティングの9つの手法とケーススタディを解説します。

デジタルマーケティングの手法9選とケーススタディ

デジタルマーケティングとは、SNSや検索エンジンやWebサイト、メールやアプリ・店頭データなど顧客情報や購買行動データを活用するマーケティング手法のことです。
詳細は『デジタルマーケティングとは?』の記事にて解説していますのでご参照ください。

デジタルマーケティングの手法としては、主に以下の9つの方法があります。
1. Webサイト
2. SEO(検索エンジン最適化)
3. ブログ(コンテンツマーケティング)
4. 有料広告
5. SNS活用
6. 動画(Youtube/TikTok)
7. メールマーケティング
8. リターゲティング広告
9. マーケティングオートメーション

Webサイト

顧客や顧客となりうるユーザーが企業の信頼性や企業が何をしているのかを確かめるために、訪れるのは企業のWebサイトです。

洗練されたデザインは理想的ですが、使いやすさ・わかりやすさが重要です。
例えば、モバイル対応していないWebサイトは頻繁に更新されていたとしても、古臭いイメージを持たれてしまいますし、使いにくいとユーザーは離脱します。

CTAのボタンが意図しないページにリンクしている場合などもユーザーにとっては分かりづらい・不親切な印象をもたらします。
公開前にユーザー受入テスト(UAT)やUXを確認することをおすすめします。
またA/Bテストなどで効果の高いコンテンツなどを運用しながら確認することもできます。

一度作って終わり、ではなく、ユーザーの離脱率やヒートマップなど効果検証を重ね、よりよいWebサイトを作りましょう。

SEO(検索エンジン最適化)

Webサイトを構築し公開しても、潜在顧客が自ら訪問してくれるわけではありません。
そこで登場するのがSEO(検索エンジン最適化)です。

ユーザーが事業の関連キーワードをGoogleやYahoo!などの検索エンジンで調べたときに、自社のWebサイトが最上位に来るようにWebサイトを「最適化」します。

SEOはWebサイトのアクセス数を増やすことはもちろん、顧客との信頼構築という副次的な効果もあります。
検索結果で上位表示されているWebサイトは、信頼できるサイト(=企業)と認識されます。

上位表示させる方法や競合調査などにはSEO知識や経験と時間が必要です。
SEOコンサルティング会社に相談することもおすすめです。

ブログ(コンテンツマーケティング)

ブログというと、日本では「日記」のイメージが強いですが、コンテンツマーケティングの役割を担うため大変重要です。

コンテンツマーケティングとは、ユーザーへ価値あるコンテンツ(ブログの場合は記事)を発信し、発見してもらい、コンバージョンを経て、ファン化させて定着をめざすマーケティング手法の1つです。

例えば、Salesforce社はCRMを強みとするSaaSサービスを提供する企業ですが、ブログではCRMや自社サービスとは全く関連のない情報でさえもブログ発信しています。

本社のある米国ではSalesforce社はいまや有名企業ですが、Salesforce社はブログから顧客を誘引することに成功しました。
同じサイト内でメルマガ配信や独自調査のレポート配信などを行うことで、マーケターに必要な情報を配信しつづけることで、日本での認知を上げ、リピーターを増やすことに成功しました。

運用コストも低く、導入すべきマーケティング手法ですが、コンテンツマーケティングのデメリットとして時間を要す点があげられます。

検索エンジンにブログが認識され、権威性を確認されるまでに最低でも半年以上要します。
しかし、ブログは長期的に継続することで「資産」となるため、自社サービスに関連性のある一貫したコンテンツを粘り強く更新しましょう。

有料検索広告

有料広告を掲載するためには大きく3つの方法があります。

リスティング広告

リスティング広告は「検索連動型広告」とも呼ばれ、GoogleやYahoo!など検索エンジンのトップに掲載される広告です。

ユーザーの検索キーワードに応じて出稿し、予算や入札金額、クリエイティブなどオークション形式の運用型広告です。

検索キーワードに応じた出稿となるため、ユーザーニーズや商品・サービスへの興味など企業側が把握しやすいことが特長です。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告はとは、Webサイトやアプリの広告枠に掲載される広告のことです。
「GDN(Googleアドネットワーク)」や「FAN(Facebookオーディエンスネットワーク)」などの広告ネットワークを通じて広告掲載が可能です。

リスティング広告と異なりビジュアルでユーザーの関心を引くことができますが、配信先を制御できないことがデメリットです。
意図しないアプリなどのメディアに配信され、ブランドイメージ棄損につながる場合があるリスクがあります。

SNS広告

SNS広告は、FacebookやTwitter、InstagramやLINEなどのメッセージアプリを含むSNSプラットフォームで出稿する広告のことです。

SNS広告のメリットは、ユーザーのプロフィール情報(年齢・性別・出身・学歴・勤務先など)をもとにターゲティングを行うことができます。ビジネスのターゲットユーザーに確実に広告を配信することができるほか、ロイヤルユーザーに似た属性の潜在顧客に広告を配信することが可能です。

ニュースフィードやタイムラインに配信され、動画や文字・写真などバリエーションが豊富なため受け入れられやすい傾向があります。

SNS

デジタルマーケティングでSNSを活用する方法は2種類あります。
1つめは前述した広告掲載機能を活用する方法ですが、アカウントがなければ広告配信することができません。
そのため、2つめのビジネスアカウントを作成し、SNSを活用しましょう。

10代~20代の若年層ユーザーはブランドに出会ったらまずはアカウントをチェックする傾向があります。
ビジネスアカウントに投稿がない場合や最新投稿が古いと離脱につながりかねません。
そのため、Webサイトを整備することはもちろんですが、ビジネスアカウントでも定期的に配信することをおすすめします。

SNS活用はブランドの世界観を発信することに寄与するほか、Instagramなどのショッパブル機能はECの商品詳細ページへユーザーを直接誘引することが可能で、コンバージョンにも寄与します。

また、共感性の高いコンテンツはシェアされ認知度を向上させることができます。

動画(Youtube/TikTok)

動画は説得力の高いコンテンツの1つです。
自社商品やサービスに対して、動画を通じてユーザーの理解を深めることができます。

また、動画はブランディングにも有効な手段です。ブランドストーリーが伝わるような動画を制作することでファンを増やすことが可能になります。

YoutubeはSEO効果もあるため、デジタルマーケティング効果を相乗的に高めることが可能ですが、昨今注目されているTikTokでもブランド認知を向上することが可能です。

例えばタクシー会社の三和交通は、おじさんがネクタイ姿で全力で踊る「タクシーおじさん」動画をTikTokに投稿しました。
動画は若年層を中心に一気に拡散され、三和交通の面接希望者が増えたそうです。

メールマーケティング

メールマーケティングは、かつてのDMを利用したマーケティングに似た手法で、個人のメールアドレスにメールを送付しアプローチする方法です。

すでにメールアドレスを入手しているため、見込み客である可能性が高く、最もコンバージョンに近い手法の1つです。また、メール送付自体にコストはかからないため、ローコストで運用が可能です。

メールマーケティングを行う際には一律でメールマガジンのような内容を配信しても高い効果は期待できません。
メールマーケティングにはCRMを利用したマーケティングオートメーションは欠かせません。
詳細はマーケティングオートメーションにて解説します。

リターゲティング広告

リターゲティング広告とは、すでにWebサイトを訪問したユーザーへ配信する広告です。

Webサイトを訪問してどの商品を閲覧したか、コンバージョンのどのステップで離脱したかなどの情報をCookieで取得します。
そのCookie情報でユーザーを「再び(re)追跡(targeting)(リターゲティング(re-targeting))し関連広告が配信されます。

一度離脱しているユーザーですが、過去に商品やサービスに関心を抱き、何らかの理由で離脱しているため、リターゲティング広告を効果的に活用すれば、再訪問・購入などのコンバージョン向上を期待できます。

また、離脱ユーザーのみならず、既存顧客に対してもリターゲティング広告を配信することで「リマーケティング」を行うことも可能です。

マーケティングオートメーション

「オートメーション」は「自動化」を意味し、「マーケティングオートメーション」は、マーケティングを自動化していくことです。

かつてのマーケティング手法では購買データのみを扱っていましたが、デジタルマーケティングにおいては顧客の購買データや位置データ・行動データなど膨大な情報量を扱います。

そのため、1人1人に個別にメッセージを発信することは手作業ではほぼ不可能でリソースがいくらあっても足りません。
そこで、規定のデータを分析し、「商品Aを買ったら商品Bをリコメンド」、「〇日間再購入がなければ休眠顧客のリスクがあるのでクーポンを発行」など、メッセージやコンテンツを自動化し、ユーザーによってコンテンツを出し分けていくことが必要です。

マーケティングオートメーションを導入するためには、CRMのプラットフォームが必要です。
顧客の連絡先情報や購買データなどをプラットフォームに蓄積し、マーケティングコンテンツを自動化します。また、デジタルマーケティングで利用する素材にもブランドストーリーと一貫したコンテンツを利用することに注意しましょう。

まとめ:デジタルマーケティングの着手はできるところから専門家のアドバイスも借りながら

この記事では、デジタルマーケティングの手法を解説しました。
前述のとおりデジタルマーケティングは手法が幅広く、何から着手すれば良いかわからないかもしれませんが、千里の道も一歩から、で、まずはWebサイトやSNSのアカウントのセットアップでオウンド/アーンドメディアを整備することをおすすめします。

これらが整備できてないとせっかく有料広告(ペイドメディア)を打ったとしてもその後のコンシューマージャニーニーが描けず最大限のリターンが得られず費用対効果が低くなってしまいます。

いきなりすべてを一気に立ち上げるとなし崩しになるため、例えば以下のように少しずつセットアップしていくのもよいでしょう。

Webサイト・SNSアカウントの立ち上げ・整理
→メールマーケティング・SEO対策・ブログ(コンテンツマーケティング)・SNSコンテンツ発信・動画
→有料広告・リターゲティング→マーケティングオートメーション

また、すべてを内製でまかなうのも時間を要するので、はじめは外注ではじめ、少しずつノウハウをためながら内製化していくこともおすすめです。

一つ一つ、できるところからデジタルマーケティングの「千里の道」の一歩を踏み出していきましょう。